1.実践的な教授能力を備えた日本語教師を育成するには、日本語指導を構成から分析し、その情報を提供することが必要であるとして、その分析観点および分析表のプロトタイプ作成を行った。ここでいう「構造」とは次の事柄を指す。 (1)授業の構造要素とその特性 (2)各授業構造要素間の有機性 (3)各授業構造要素の特性を具体化するものとしての指導技術、教具・教材 (4)以上の各項目の所与の条件下におけるバリエーション 2.日本語教育の実習授業を観察し、実習生が容易に改善できない問題として、以下の事項を明らかにした。 (1)コーラスなど、学習者全体で行う活動が多い。 (2)教師の発話や、教師→学習者という活動が多く、学習者同士の活動が少ない。 (3)文型や単語の意味の説明を十分に行う前に、文型の練習に入ってしまう。 (4)定着が十分になる前に次の活動に入り、しばらくしてまた同じ活動に戻る逆戻り現象が多い。 3.自己研修・相互研修を基本とした、タスク形式中心の実習指導書「日本語教育実習ハンドブック」の試作を試みた。
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