研究課題/領域番号 |
08680328
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研究機関 | 東京水産大学 |
研究代表者 |
山田 作太郎 東京水産大学, 水産学部, 教授 (60017077)
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研究分担者 |
北門 利英 東京水産大学, 水産学部, 助手 (40281000)
田中 栄次 東京水産大学, 水産学部, 助教授 (40217013)
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キーワード | 年齢査定 / 体長-年齢変換 / 不完全データ / EMアルゴリズム / 情報 |
研究概要 |
本年度の実施計画に基づいて得られた新たな知見等は次の通りである。問題は年齢分布の推定である。 1.年齢-体長変換核を用いる方法のうち、繰り返し年齢-体長変換核を用いる方法について前年度に引き続いて研究した。この方法では年齢ごとの体長分布は、年齢分布のくりかえし推定のEMアルゴリズムの中では推定更新されずむしろ既知として扱われている。また現在統計学で不完全データに基づくパラメータ推定のための計算アルゴリズムとしてEMアルゴリズムがよく用いられているが、この方法ではデータの不完全さのメカニズムに未知なものはないと仮定したものである事を発見した。これは応用上重大な欠陥であり、しかし難問でもある。今後の重要な研究テーマを手にした収穫は大きいと考える。 2.対数線形モデル法では上にのべた年齢ごとの体長分布は未知であってもよい事、年齢体長変換核の概念を用いないものも特徴的である。しかし繰り返し年齢-体長変換核を用いる方法と同様、不完全データである体長組成データは特定の漁具の選択性の下に得られたものであり、真の体長組成を反映していないという問題が残されたままである。これについてはEMアルゴリズムを複数回かければよいのではとの予見を得たが、まだアルゴリズムの完成には至っていない。これも今後の課題としたい。 3.以上は本研究成果の一部だが、より詳しくは研究成果報告書に述べた。我々の当初からの研究目的である体長データから年齢分布を推定する問題を広く不完全データに基づく推論のわくの中で考える事については一定の成果が上述の様にあった。今後はさらにこの重要なテーマについて研究を続けたいと思っている。
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