研究課題/領域番号 |
08680331
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
田中 豊 岡山大学, 環境理工学部, 教授 (20127567)
|
研究分担者 |
尾高 好政 倉敷芸術科学大学, 産業科学技術学部, 教授 (50109740)
栗原 考次 岡山大学, 環境理工学部, 助教授 (20170087)
垂水 共之 岡山大学, 環境理工学部, 教授 (50033915)
|
キーワード | sensitivity analysis / influence function / local influence / multivariate methods / covariance structure analysis |
研究概要 |
次の各側面から研究を行った。(1)クックのlocal influenceとわれわれのgeneral procedureの関係。(2)最小2乗因子分析の共分散構造分析としての定式化に基づく感度分析法。(3)反復法で得られるパラメータの影響関数の導出。(4)感度分析の汎用的ソフトウェアの開発。(5)固有値問題の摂動法のjackknife,cross-validationへの応用。まず、(1)については、制約なしの共分散構造分析の場合で影響関数のタイプの摂動を導入するとき、local influenceにおける最大曲率方向は、われわれの第1正準変量スコアと同じになり、個体の影響の評価という点からいえば、両者は本質的に同等である。基本的なことについては、シドニー国際統計会議の報告に含めた(Tanaka & Tarumi)。現在、制約条件がついてパラメータの漸近共分散行列が退化する場合や一部のパラメータだけを用いる場合などについて両者の関係を研究中である。(2)については、基本的な定式化を行ってプログラムを作成し、1996年春の計算機統計学会で報告した(渡谷・田中)。最尤法などの場合と同じく、われわれの方法は十分よい近似を与えることがわかった。(3)については、1つの例として、因子分析のバリマックス回転後の負荷量への影響関数を導出した。それを含め、感度分析の種々の影響指標について、1997年2月パサデナ(アメリカ)で開かれる2nd IASC World Conferenceで発表する(Tanka & Watadani)。反復法によって得られるパラメータの影響関数が計算できることになると、かなり複雑な解析法に対して感度分析の方法論をを開発できることになる。(4)については、垂水、森、渡谷、尾高、山本、金、田中でチームを編成して作成中。(5)については、主成分回帰の主成分数の決定に摂動法による近似計算を利用したcross-validation法について計算機統計学会欧文誌に報告した(Shin & Tanaka)。
|