研究概要 |
スターリング・カーリッツ多項式 新記録数が与えられたとき、将来の新記録数の条件付き分布は、第1種スターリング数の自然な拡張である第1種スターリング・カーリッツ多項式を因数としてもつ離散確率分布族となる。この確率分布族の性質を調べたが、その基礎となる第1種、第2種スターリング・カーリッツ多項式そのものの諸性質を調べ、公式集にまとめた。 離散多変量確率分布族 N.L.Johnson,S.Kotz,and N.Balakrishnan(1997)Discrete Multivariate Distributionsでは基本的な多変量離散確率分布を中心として、それに関連するものをあつめている。なんらかの基準で、これらの分布族を分類する、という課題を提起し、いくつかの基準を示した(統計数理研究所シンポジウム,1998年12月)。 寸法指数の統計 有限集合の確率的分割を記述するためには、各部分集合の要素数(基数)がkの部分集合の数S(k)を扱う、これを寸法指数と呼ぶことにする。カテゴリーの統計学では、頻度の頻度(frequency of frequencies)という言葉を使うが、離散変量に限らぬ概念である。その推測は長い歴史をもつが、まとまった成果がない。この概念が標本調査法における個人情報保護に関連することに注目し、新しい統計量の標本理論および推測論を検討している(3^<rd>ARS,IASC)。 総合報告 3年間の科学研究費補助金に基づく研究成果を総合報告としてまとめている。
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