1. 2-次元確率場の単位面積当たりの等価的無相関な点の数として統計的自由度(NDF)を定義した。 2. 1次自由度は平均値に関するフィッシャー情報量に等しく、2次自由度は2次モーメントに関するフィッシャー情報量の近似となっている。 3. 確率場の多くの興味深い特徴量がこの自由度の概念から導かれた。相関時間、相関距離、相関面積、線相関関数、面相間関数、バンドル相関関数などがそうである。 4. これらの中の基本量相関距離は物理的拡散場におけるいわゆるTaylorの相関距離と同じものである。面相間関数は時空確率場において確率場が時間方向に連なっていると考えたときの確率場の時間方向への相関関数である。また、 5. バンドル相関関数は多数の時系列を一束にまとめたときの相関関数と考えられ、これに関連して、時系列束の結合の強さや等価的に独立な時系列の本数等が導かれた。 6. 2つの時系列間の相互情報量やベクトル相関係数はこれらの大域的相関の強さを表すのに有用である。本研究ではこれらのふたつの間の関係を検討し、かつ、単位時間当たり相互情報量と単位長さ当たりのベクトル相関係数を定義し、これらの関係を明らかにした。 7. 上記の成果をいくつかの気象データと生体信号解析に応用しそれらの解析を試みた。
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