研究概要 |
本研究は,我々が独自に開発した,メディアに依存しない知識表(属性空間における軌跡に対応する述語論理式(軌跡式))を介するメディア変換技術を基盤として,マルチメディア情報の知的アクセスに関する基礎的技術を確立しようとするものである.本研究の課題では,文章および図形を複合的に含む病院のカルテを対象とした知的システムの構築を目的とする.このシステムは,図形および文書の内容を軌跡式に変換し,その内容に合致する図形または文書を検索する機能を有する. 本年度は,知的システムに必要な基本機能の策定を行い,各機能モジュールのプロトタイプを作成した.具体的な成果は,以下のようである. (1)図形入力モジュール:図形は、認識を容易にするために、マウスを用いて、特徴(端点、交点、閉領域など)の結合列として入力することになっている。また、特徴のまとまりに名称(人体であれば、"頭"や"首"など)を付けることもできるようになっている。 (2)データの蓄積:手書きカルテの文章および図解をそれぞれキーボードおよびマウスを介して100件程度蓄積した。
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