解析途中のエラー診断エキスパートの枠組みを実装し、事例推論と抽象屡規則との協調型支援の併用体系の有効な例を示した。検索性能を定量評価するための計装化をはかり、多人数の被検者に検索と事例の再利用を体験させて、対話検索のためのメニューや例題のシソ-ラスの評価を行った。これらによってメニューの誘導性能が定量評価できることが明らかになり、評価法の妥当性を示すことができた。間合を誘導するメニューの高度化と保守性改善をはかるため、メニューを事例知識から自動生成する設計法をニューラルネットワークの学習機能に基づいて考案し、実装をはかった。すなわち、汎用コードのオプション空間で記述されるモデル情報と経験的に記述される解析問題の主題との関係を圧縮・汎化し事例推論のためのメニューを生成するシステムの開発を行った。基本的なベンチマークによる学習性能の検証を行った上、経験知識ベースに基づくノイズ削除や予約語の重み付けによるフィルタリングを併用することで、実用的な結果を獲得できることをシミュレーションを通して明らかにした。オプション空間では網羅され得ないいくつかの主題が明確になった。また項目の重要度に応じて重み付けを行うモデルの考え方を検討する必要があるとわかった。以上のことから本研究では、抽象的なモデリング属性と事例データへの検索キ-とをリンクする知識を構造分類し実装する過程を通して、知識獲得法を提示した。
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