有限要素モデルの編集支援システムの構成と設計思想をインターネットブラウザを通して利用できるように拡張した。構内にある計算サーバと当該取得ワークステーションを有機的に統合化し、システムファイルへのアクセスのインターフェースを開発した。事例ファイルと解説資料を蓄積して、内容の充実をはかった。文法知識の再利用率は、よく知られている有限要素解析の汎用コードの場合、およそ50%の重複を削減できることを示し、1つの評価法を明らかにした。解析途中のエラー診断エキスパートの枠組みを実装し、事例推論と抽象屡規則との協調型支援の併用体系の有効な例を示した。検索性能を定量評価するための計装化をはかり、多人数の被験者に検索と事例の再利用を体験させて、対話検索のためのメニューや例題のシソ-ラスの評価を行った。これらによってメニューの誘導性能が定量評価できることが明らかになり、評価法の妥当性を示すことができた。間合を誘導するメニューの高度化と保守性改善をはかるため、メニューを事例知識から自動生成する設計法をニューラルネットワークの学習機能に基づいて考案し、実装をはかった。基本的なベンチマークによる学習性能の検証を行った上、経験知識ベースに基づくノイズ削除や予約語の重み付けによるフィルタリングを併用することで、実用的な結果を獲得できることをシミュレーションを通して明らかにした。以上のことから本研究では、抽象的なモデリング属性と事例データへの検索キ-とをリンクする知識を構造分類し実装する過程を通して、知識獲得法を提示した。
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