研究課題/領域番号 |
08680436
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
平川 正人 広島大学, 工学部, 助教授 (30173222)
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研究分担者 |
吉高 淳夫 広島大学, 工学部, 助手 (60263729)
市川 忠男 広島大学, 工学部, 教授 (30127609)
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キーワード | 実世界指向インタフェース / 状況認識 / ヒューマン・コンピュータ・インタラクション / マルチモーダルインタフェース / マルチメディアコンピューティング |
研究概要 |
社会性を持たせることによって、我々人間の真のパートナとなりえる能力をコンピュータに提供することが望まれる。本研究では、そのような目標を達成するための研究を進めている。 まず、人間やコンピュータの置かれている“状況"というものを明確に定義・モデル化する必要があるという観点から、これについて検討をおこない、意味内容の違いから状況を3つのレベルに分類した。これと同時に、音についていくつかの基本的なデータ解析処理ルーチンをコンピュータ上に実装し、パトロールカ-のサイレンや爆発といった人工音あるいは音声に対して適用実験・評価をおこない、具体的な知見の獲得に努めた。 一方、音以外に状況認識の手だてとして新たに“位置"というものの導入を提案し、利用可能性について検討をおこなった。昨今では衛星を利用した位置認識システム(GPS)が安価に利用できる状況にあるため、その実用性は高いと判断される。実際に携帯型のパーソナルコンピュータにGPSレシ-バを接続し、ファイル管理という限定された範囲ではあるが具体的なプロトタイプシステムを構築し、応用実験と評価をおこなった。その結果、位置情報は状況認識にあたって極めて有効に機能することが確かめられた。 今年度は、最終目標達成に向けて、いくつかの要素レベルでの検討・評価をおこなった。来年度以降では、個々のレベルごとにさらに議論を深めるとともに、それらを統合してひとつの総合システムとして機能させるための枠組みについて考察する予定である。
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