研究課題/領域番号 |
08680440
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
情報システム学(含情報図書館学)
|
研究機関 | 東洋大学 |
研究代表者 |
柴田 義孝 東洋大学, 工学部, 教授 (80129791)
|
研究分担者 |
高畑 一夫 信州短期大学, 経営学科, 助教授
植田 佳典 東洋大学, 工学部, 助教授 (70103570)
|
研究期間 (年度) |
1996 – 1997
|
キーワード | 感性情報処理 / 画像データベース / ハイパーメディア / エージェント / 画像検索 / 知識ベース |
研究概要 |
感性情報処理法によるやわらかいマルチメディアデータベースの一般的基礎概念とモデルおよびこれらのシステム技術の詳細化と、インターネットを利用した繊維デサインデータベースの構築、さらにその機能および性能評価を中心に研究を行った。 まず、感性情報処理によるやわらかいデータベースに関する基礎研究においては、代表的感性語と、色彩、パターンの関連性を実際のアンケートの実施により分析して、感性語による問い合わせに対応できる検索法を確立した。また、各個人の感性の相違を考慮するために統計的手法による平均的人物より個有値ペクトルによる感性のずれ学習するユーザモデル法を新たに実現した。 次に、知識ベースと知識エージェントの導入によって、クライエント・エージェント・サーバモデルによる知的な分散型マルチメディアベースをオブジェクト指向の概念により体系化し、かつ分散管理できるシステムを確立した。 さらに、利用者ステーションのマルチプラットフォーム化とデータベースの大規模分散化に対応させるため、インターネットを利用した繊維デサイン画像データベースを、埼玉繊維工業試験場の協力により構築した。利用者は多種多様なパソコンやワークステーションよりwww環境を利用して、クライエントプログラムをダウンロードして起動できるような知的ユーザインタフェースを開発した。 また、インターネット上に分散する複数のデータベースサーバに効率よく発行するため、Multicast Remote Procedure Call (MRPC)を新たに導入し、その検索結果を統合、管理するオジェクトマネージャを知識エージェント内に実現した。これにより、利用者はアイコンとマウス操作による多様な感性検索法により、インターネット上に大規模分散するマルチメディアデータベースから、利用者の感性に相当するデザイン画像を取り出すことが可能となった。 そして、本研究で開発したシステムを実際に服飾デザイナを志す美術大生に利用してもらい、その満足度および性能評価を分析した結果、通常のキーワード検索よりもより高い満足度と、リアルタイムにブラウジング画像や詳細画像の転送が可能となり、本システムの有効性を確認することができた。
|