研究概要 |
NC機械により構成される加工工程を対象として,スケジュールを新規に作成する場合と,加工物が受注される度にリアルタイムにスケジュールに組み入れる場合とに分けてスケジュールを計画する手法を開発した.スケジュールを新規に作成する場合は,まず,加工日と納期との差を最小とするように加工物の加工日および1日に生産するロットサイズを計画する.納期と加工日との差を最小化することにより,客先からの受注量および設計変更に柔軟に対応できるようにしている.次に,加工日の決定された加工物に対して,機械毎に加工時間および加工物の加工品質が与えられているとして加工機械を選定する.加工機械の選定は,各機械の1日当たりの加工時間の制約の下で加工物の加工品質が最大となる機械を選定する.以上の問題を線形計画問題として定式化している.スケジュールが作成された後に,新たに受注された加工物に対しては,既存のスケジュールを変更して割付を行う.スケジュールの変更は,すべての加工物について加工日は変えずに加工に使用する機械のみを変更できる場合,および加工に使用する機械は変えずに加工日のみを変更できる場合を考える.加工日を変更される加工物の個数が最小化されるように目的関数を設定する.加工日の変更を最小化することにより,スケジュール変更に伴う段取り換え予定,資材発注量などの計画変更を低減できるようにしている.そして,この問題を目標計画問題として定式化を行っている.
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