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1996 年度 実績報告書

核融合炉用セラミックス中の水素の平衡存在状態に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08680537
研究種目

基盤研究(C)

研究機関名古屋大学

研究代表者

長崎 正雅  名古屋大学, 工学部, 助教授 (40273289)

研究分担者 重松 宏武  名古屋大学, 工学部, 助手 (40281068)
有田 裕二  名古屋大学, 工学部, 助手 (50262879)
松井 恒雄  名古屋大学, 工学部, 教授 (90135319)
キーワード核融合炉用セラミックス / 水素溶解度 / 水素占有位置 / プロトン導電体 / 中性子回折
研究概要

1.中性子回折によるプロトン導電性セラミックス中の水素占有位置の研究
核融合炉排ガス中のトリチウムとヘリウムとの分離などへの応用が考えられる、SrCeO_3系プロトン導電性セラミックスに対して、中性子回折実験を行い、水素占有位置の決定を試みた。
試料は、SrCe_<0.95>Yb_<0.05>O_<2.975>粉末、およびこれを飽和重水蒸気流中800℃で10h加熱したものの2種類である。実際の重水素溶解量はまだ測定できていないが、文献によれば上記条件で2-3mol%の重水素原子が溶解するはずである。また、中性子回折実験には日本原子力研究所のJRR-3Mに設置されている高分解能粉末中性子回折装置(HRPD)を用い、測定結果の解析にはRietveld法解析プログラムRietanを用いた。
重水素未溶解のSrCe_<0.95>Yb_<0.05>O_<2.975>については、粉末X線回折で決定した構造パラメーターがすでに報告されているが、本実験の結果から求めた構造パラメーターはそれらと大きな違いはなかった。ただし、軽元素である酸素の位置については、本実験の値の方が信頼性が高いと思われる。一方、重水素溶解試料と未溶解試料の回折パターンの違いは極わずかであり、まだ重水素占有位置を決定するには至っていない。今後、溶解重水素の定量も含め、より詳細な測定・解析を行い、重水素占有位置に関する情報を得たい。
2.試料高温加熱炉の整備
赤外吸収測定用の水素溶解試料を調整したり、水素溶解度を測定したりするための、真空・水素雰囲気高温炉の組立、整備を進めた。
来年度は、中性子回折に加えて、赤外吸収、溶解度の測定を行い、得られた結果を総合的に解析して、セラミックス中の水素の存在状態を明らかにしていきたい。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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