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1997 年度 実績報告書

紫外線が誘発する細胞周期の進行阻害と細胞死におけるDNA損傷とその修復の関与

研究課題

研究課題/領域番号 08680566
研究機関東京大学

研究代表者

三谷 啓志  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助教授 (70181922)

キーワードメダカ / アポトーシス / 紫外線 / 光回復酵素 / 細胞死
研究概要

これまで特定座位法を利用した実験によってγ線照射によるメダカの突然変異の研究は進められてきた。特定座位法では色素胞などの可視マーカーの変異を検出するが、PCRを利用して特定遺伝子座のγ線誘発突然変異体を見つけられないかと考え、DNA損傷の修復酵素である光回復酵素(phr)遺伝子とp53遺伝子を用いて、PCRを利用した欠失変異体の検出を試みた。
メダカの北日本集団由来の近交系HNI(♂)に^<137>Csを線源とした4.75Gyのγ線を照射し、その精巣中の精子・精細胞のDNA上に突然変異を誘発させる。これを南日本集団由来の近交系AA2(♀)とかけ合わせ、翌日から12日間採卵を行った。F1の試料数を増やす目的で北日本野生型集団であるKagaにも照射し、南日本野生型集団であるSakuraとかけあわせた
AA2×HNIの交配からは、孵化した胚が440個、発生異常胚が80個、Sakura×Kagaの交配からは、孵化した胚が1741個、発生異常胚が233個得られた。
これらの発生異常胚よりDNAを抽出し、近交系間のイントロンの長さによるDNA多型を利用したPCRで、F1ヘテロ個体の欠失をスクリーニングした。欠失はすべて父方由来のDNAで起こっていたので、γ線照射による変異と考えられる。欠失変異体における近傍マーカーの解析から、発生異常胚の欠失の大きさは42〜63cMと推定された。正常に孵化し成魚になった個体では、変異個体は見つからなかった。これについては、調べる母集団が少なかったか、孵化したものでも変異を持つものは成魚まで育ちにくいという可能性が考えられる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Uchida,N.: "Photoreativating enzyme for(6-4)photoproducts in the cultured goldfish cell." Photochem.Photobiol.65. 964-968 (1997)

  • [文献書誌] Wang B.: "Apoptosis induction in cultured mouse embryonic mid brain cells." Radiation Research. 147. 304-308 (1997)

  • [文献書誌] 三谷啓志: ""ストレスとホルモン"(ストレスタンパク質)" 学会出版センター(比較内分泌学会編, 26 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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