研究概要 |
実績報告書(平成9年度) 青色系着色料として天然品2種(クチナシ、スピルリナ)合成品3種(青1,2号、緑3号)について、通常使用濃度での細胞機能に対する影響をウサギ洗浄血小板を用いて検討した結果、in vitroにおいてはトロンビン刺激に対するトロンボキサンB_2(TXB_2)産生の抑制がみられ、摂取実験においては青1号、クチナシ、スピルリナがA-23187、トロンビン両刺激剤に対するTXB_2産生を抑制した。凝集反応では青1号、緑3号、クチナシ、スピルリナが反応の遅延を引き起こした。 茶色系着色料として天然品4種(カラメル、タマネギ、コウリャン、カカオ)について同様の検討を行なった結果、カラメル、タマネギ、コウリャンが、in vitroで両刺激剤によるTXB_2産生をの抑制し、凝集に関してはA-23187刺激による凝集の遅延が観察された。 これらの結果より、食品添加物のなかにはその通常添加濃度で経時的に摂取した場合、合成品天然品を問わず血小板機能に彫響を及ぼすものがあることが判明した。日常食品はこれらの添加物が数種類併用されていることから、着色料との併用事例が多い保存料との併用時の細胞レベルにおける影響について検討中である。
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