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1996 年度 実績報告書

生物膜付着力の評価方法の提案と付着強度に影響するキーファクターの解明

研究課題

研究課題/領域番号 08680598
研究機関長岡技術科学大学

研究代表者

大橋 晶良  長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (70169035)

研究分担者 亀屋 隆志  長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (70262467)
荒木 信夫  長岡工業高等専門学校, 都市環境工学科, 助教授 (30193072)
原田 秀樹  長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (70134971)
キーワード下・排水処理 / 生物膜 / 付着力 / 細胞外ポリマー / 生物膜構造 / 生菌 / 死滅菌
研究概要

生物膜(biofilm)は、微生物群が固体表面に付着(adhesion)して増殖しながらアグリゲート(aggregate)増殖体を形成したものである。廃水処理分野では。古くからbiofilm利用したリアクター形式が積極的に用いられてきた。では、一体何故、如何なる機構で微生物はadhesionし、aggregationするのであろうか?また、aggregationすることによって、如何なる微生物生態学的な構造と機能を獲得しているのであろうか?これらの鍵を握る基礎的な知見として生物膜の付着性の情報は不可欠である。
そこで本研究では、直接的に生物膜引張強度を測定・評価する手法を新規に考案し、高度水処理を目的とした3種類の生物膜(好気性生物膜:Run1、糖系廃水脱窒生物膜:Run2メタノール系廃水脱窒生物膜:Run3)の付着強度を測定した。さらに、生物膜の発達に伴って変遷する生物膜密度、細胞外ポリマー含有量、生菌/死滅菌割合などの付着強度影響因子や走査型電子顕微鏡観察による生物膜の構造との関係について検討した。
Run1、Run2、Run3の引張強度は、それぞれ73〜980、350〜1100、140〜1540Paの範囲であった。生物膜の発達に伴って生物膜は増加し、Run1〜3の膜厚はそれぞれ約0.8、2.4、2.3mmに達したが、膜厚が大きくなったからと言って一概に生物膜引張強度が大きくない。引張強度を細胞外ポリマー量だけで説明することは難しいく、膜密度と引張強度に弱い正の相関があった。電子顕微鏡観察によるRun2の生物膜の構造は、Run1、3と違って細菌の密度が小さくても長い繊毛のようなものが繊維状に存在しており、細菌同士を絡めた繊維状が引張強度に強く影響することが明らかになった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 小山孝、大橋晶良、原田秀樹: "引張試験で評価された生物膜付着強度への影響因子" 土木学会年次学術講演会講演概要集. 51. 114-115 (1996)

  • [文献書誌] 小山孝、大橋晶良、原田秀樹: "生物膜引張強度に及ぼす生物膜物性と構造変化の影響" 日本水環境学会年会講演集. 31(印刷中). (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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