研究課題/領域番号 |
08680613
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
緒方 一夫 九州大学, 熱帯農学研究センター, 助教授 (40224092)
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研究分担者 |
竹松 葉子 九州大学, 熱帯農学研究センター, 非常勤研究員
紙谷 聡志 九州大学, 農学部, 助手 (80274520)
矢田 脩 九州大学, 比較社会文化研究科, 助教授 (80038489)
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キーワード | Biodiversity / 生物多様性 / Ants / アリ / Lcafhoppers / ヨコバイ / Butterflies / チョウ / Environment / 環境 |
研究概要 |
補足的な調査を実施し、これまでの調査データとともに、生物多様性調査に及ぼす諸要因について総合的に検討した。 アリ類調査:単位時間によるサンプリング方法の効率性、得られたデータの評価方法、調査者の経験の違いによるサンプリング結果への影響などについて総合的に分析し、とりまとめた。これらの成果のうち、福岡市の2つの都市公園における調査結果と、日本-韓国におけるアリ相の比較について印刷公表した。また、分類学的な知識について整理し、日本産ノコバウロコアリ属について4新種を記載した。 チョウ類調査:福岡市、沖縄本島、先島諸島にてトランセクト調査の補足を実施し、これまでの成果をとりまとめた。沖縄本島からは70種以上の記録があるが、トランセクト法では1回あたりの調査で20種程度が確認された。トランセクト法による調査では、種と個体数をカウントし、多様度指数として算出するが、この方法は調査時の天候の影響を受けやすい。時期的にはもっとも多くの種が出現する6〜7月に調査を実施するのが望ましい。得られたデータからは、西表島→沖縄本島→福岡の順で多様度指数が高くなることが明らかになった。 ヨコバイ類調査:福岡市およびその周辺、鹿児島市、奄美大島、トカラ列島等での調査を実施した。またこれまでのデータを総括し、スウィーピングの回数と得られる種数との関係を分析した。その結果、10種程度が生息する環境では100回のスウィープで把握できるが、30種以上の種が生息しているようなところでは、この回数では不十分であることが示された。東南アジアで得られた調査結果も参照しながら、ヨコバイ類の種多様性の緯度傾斜について、日本昆虫学会大会で公表した。
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