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1996 年度 実績報告書

NMR法によるショウジョウバエSxl蛋白質のRNA分子の認識機構および活性発現の解明

研究課題

研究課題/領域番号 08680648
研究種目

基盤研究(C)

研究機関東京大学

研究代表者

武藤 裕  東京大学, 大学院・理学系研究科, 講師 (30192769)

キーワードRNA結合蛋白質 / Sxl蛋白質 / ショウジョウバエ / 性決定 / NMR / 安定同位体標識法 / 部位特異的変更 / BIA core
研究概要

われわれは、Sxl蛋白質について、二つのRBD(RBD1-RBD2)の協同作用によってRNA分子の配列認識が行われていることをBIAcoreを用いた結合のon-off rateの測定から明らかにした。さらに部位特異的変異をもちいることにより、構造解析可能な試料を作成し、NMR法によるRBD1,RBD2の高次構造解析に成功した。この結果RBD2は、通常のRBDと同じような高次構造を持つのに対して、RBD1は、RBDとしてのコンセンサス配列にあてはまらない高次構造をもつことが明らかになった。すなわち、一般にRBDは,RNP1,RNP2と呼ばれる共通配列(それぞれ3番目と1番目のβストランドに対応する)を持ち,RBD2は,この特徴を備えているのに対して,RBDIは,RNP1,RNP2にあたる部分の保存が悪い.とくにRNA分子との認識に重要であると考えられるRNP2の芳香族アミノ酸がIle残基に置換している.しかし、RNP2の両端に存在しているLeu残基については両者で保存されており、このふたつのアミノ酸側鎖がβシート構造とαヘリックス構造の間にはさまりRBDの構造を保持していることが推察された。また,一般にRBDでは,2番目と3番目のβストランドをつなぐループ部分に荷電を持ったアミノ酸がよく現れるのに対して,RBDIでは,この部分に芳香族アミノ酸が富んでいることが明らかとなった。興味深いことに、通常のRBDとは異なるアミノ酸を持つRBD1のほうが、RBD2よりも強いRNA結合活性を持っている。さらにSxl蛋白質の結合配列としてGUUUUUUUUCを選び、安定同位体標識法を用いた解析から、2,3,6,7位にあるウリジンのイミノプロトンが特異的にSxl蛋白質のRBD1-RBD2に認識されていることを明らかにした。また、予備的な結果ではあるが、この結合配列とSxl蛋白質のRBD1-RBD2との共結晶の作成を試み、微結晶を得ている。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] S.Watanabe: "An RNA fragment consisting of the P7 and P9.0 stems and the 3′tominal gissnosibl of the Tetidalionena group I Intron" Nucheic Acids.Research. 24. 1337-1344 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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