研究課題/領域番号 |
08680867
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
小澤 一史 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (60169290)
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研究分担者 |
横山 佳子 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (70264752)
森田 規之 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (50239662)
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キーワード | グルココルチコイド / グルココルチコイド受容体 / 中枢神経細胞 / 免疫組織化学 / in situハイブリダイゼーション / 電子顕微鏡 |
研究概要 |
脳内グルココルチコイド受容体mRNAおよび蛋白の分布および画像解析(In situ hybrization,免疫細胞化学的検索):グルココルチコイド受容体(GR)に対する抗体を用いて、免疫組織化学法により、脳内におけるGRの分布を解析した。GRは脳内に広く分布することが明らかとなったが、特に、大脳皮質、海場、視床、視床下部、扁桃体等において強い免疫反応陽性部位が観察された。これらの陽性反応は通常、細胞の核に一致して認められた。一方、遺伝子レベルのGR発現をIn situ hybridization法を用いることにより検討し、GRのmRMAの発現部位について検索し、免疫組織化学による結果と併せてGR遺伝子の中枢神経細胞における発現の変動を考察した。GRmRNAはほぼGRの免疫陽性反応細胞と一致して、その細胞の細胞質に発現していることが確認された。現在、さらに副腎を摘出して、血中グルココルチコイドの低下、消失したような場合、あるいはグルココルチコイドを復帰させた場合のGRの変動等について検索を続けている。 (2)免疫電子顕微鏡によるGR免疫反応陽性細胞の超微細構造の観察:脳内各部位のGR受容体免疫陽性細胞とその超微細構造の関連性について、免疫電子顕微鏡法を導入して観察を進めている。GRの細胞内局在様式は、免疫電顕による観察の結果、現在想定されているように、核のみならず細胞質中にも存在する可能性が強く示唆された。このGRの変動を、種々の実験条件において観察し続けている。また細胞質中の細胞小器官や細胞骨格成分との関連性が示唆されつつあり、現在さらに検索を続けている。一方、種々のアミン、神経ペプチドとの共存、機能上での関連性を調べるべく、特に視床下部GRHニューロン、ソマトスタチンニューロンにおけるGRとの共存様式を二重免疫電子顕微鏡法で検索し、視床下部-下垂体-副腎系と成長ホルモン分泌調節系の関連性が解明されつつある。
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