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1996 年度 実績報告書

小脳長期抑圧におけるシナプス入力特性とその情報受容制御機構

研究課題

研究課題/領域番号 08680876
研究種目

基盤研究(C)

研究機関理化学研究所

研究代表者

小島 比呂志  理化学研究所, 記憶学習機構研究チーム, フロンティア研究員 (50281671)

研究分担者 古屋 茂樹  理化学研究所, 糖細胞情報研究チーム, フロンティア研究員 (00222274)
柳原 大  理化学研究所, 記憶学習機構研究チーム, フロンティア研究員 (90252725)
キーワードシナプス可塑性 / プルキンエ細胞 / 長期抑圧 / AMPA型受容体チャンネル / 非定常ノイズ解析 / パッチクランプ法
研究概要

記憶・学習の基礎と考えられる長期増強や長期抑圧が小脳や大脳皮質に於いて多数報告されている。特に小脳における長期抑圧は運動学習と強い関係を持つと考えられており、その素過程は平行繊維及びプルキンエ細胞間シナプスのAMPA型受容体チャンネル(AMPAR Channel)の長期脱感作によるものと予想される。申請者は長期抑圧の素過程として次の三つの仮説を考えた。(1)AMPAR Channelの単一電流値の減少。(2)AMPAR Channelの開閉のKinnetics変化。(3)伝達物質と反応可能なシナプス下膜に存在するAMPAR Channel数の減少。
これらの仮説を調べる為に、ratの小脳の薄いスライス標本から赤外線顕微鏡下にプルキンエ細胞を同定し、パッチクランプ法によって電流記録を行い実験・解析を試みた。予備実験により(2)のシナプス電流抑圧に対する寄与は小さいことがしめされた。さらに(1)の仮説を調べる為に、平行繊維刺激により得られたシナプス電流(EPSC)を細胞体から記録し、EPSCのdecay phaseを非定常ノイズ解析によって調べることにより、シナプス下膜にあるAMPAR Channelのコンダクタンスをもとめた。(25th Gottingen Neurobiology Conference in Germany,1997発表予定)
更に、小脳プルキンエ細胞に存在するAMPAR Channelの特性を調べる為に、細胞体からの単一電流記録を試みた。低濃度のAMPAによって得られた単一電流値をCell-attach configulationによる単一電流記録法により行い、小脳プルキンエ細胞、細胞体に存在するAMPAR ChannelのKinneticsの決定を試みた。これらの単一電流により得られたkinetics及び、whole cell電流記録によるシナプス電流を比較検討することにより、シナプス電流とチャンネルのkineticsを定量的に関連ずけることを試みた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Furuya,S.et al.: "Restricted Occurrence of an Unusual Ganglioside GD1 in Rat Brain and lts Possible lnvolvement in Dendritic Growth of Cerebellar Purkinje Neurons." J.Neurosci.Res.44. 73-83 (1996)

  • [文献書誌] 古屋茂樹他: "小脳プルキンエ細胞におけるスフィンゴ脂質の神経生物学。" The Lipid. (in press). (1997)

  • [文献書誌] Kojima,H.et al.: "Visualization unstained cells in living preparations by imploved infrared DIC-Video microscopy." Riken Rev.12. 59-60 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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