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1996 年度 実績報告書

慢性ストレスによる生殖機能抑制機構-サルを用いたストレスモデルの作成-

研究課題

研究課題/領域番号 08680907
研究種目

基盤研究(C)

研究機関京都大学

研究代表者

清水 慶子  京都大学, 霊長類研究所, 助手 (90135616)

キーワードストレス / マカクザル / コルチゾール / テストステロン / ACTH / CRH
研究概要

ストレスがヒトや動物に性腺機能の低下や性行動の抑制をもたらすことが知られている。本研究は、オスアカゲザルを用い、慢性ストレスがサルの性腺機能に及ぼす影響およびその中枢機構について解明し、実験動物としてのサルを慢性ストレスモデルとして確立することを目的として行われた。本年度は研究計画の初年度であるので、慢性ストレスの負荷実験、各種ホルモン測定法の検討を行い、次年度の実験条件等を検討した。
成熟オスアカゲザルに、慢性ストレスを負荷し、経時的に採血して、血中ストレス関連ホルモン(ACTH、糖質コルチコイド、β-エンドルフイン)および生殖関連ホルモン(LH、FSH、テストステロン、インヒビン)濃度を測定し、ストレスによる内分泌学的変化を連続的に解析した。その結果、ある個体はストレスに敏感に反応し、一過性にACTH、コルチゾール、テストステロンの分泌が高まったが、個体によっては反応は鈍く、特にACTHの分泌の上昇がほとんど認められなかった。さらに、与えたストレスの除去を行い、同様に採血を繰返し、ストレスからの回復の経過を調べ、慢性ストレスが内分泌機能に与える影響を調べたところ、負荷前と同様の値を示した。下垂体-副腎皮質系とアンドロジェンの関係を調べた結果、ACTHの分泌との相関はなかった。一般に、グルココルチコイドはアンドロジェンの分泌を抑制することが知られているが、これらのストレス下で生じるストレス反応においては、下垂体-副腎皮質系と性腺系の相互作用ではなく、両方に共通の支配機構が推定された。また、ストレス負荷前および負荷期間にCRHを投与し、経時的に採血を行い、末梢血中内分泌動態を調べたところ、ストレス負荷時にACTH分泌が相対的に高い傾向が見られた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Keiko Shimizu: "Suppression of ovarian function and sucoessful contraception in macaque monkeys following single injection of medroxyprogesterone acetate" Journal of Reproduction and Development. 42(2). 147-155 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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