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1996 年度 実績報告書

遺伝性侏儒症ラットrdwの病因解析と有用性

研究課題

研究課題/領域番号 08680911
研究種目

基盤研究(C)

研究機関北里大学

研究代表者

古舘 専一  北里大学, 医学部, 助教授 (80095512)

研究分担者 酒井 康弘  北里大学, 医学部, 助教授 (00050625)
小嶋 久子  北里大学, 医学部, 助教授 (90118810)
小野 雅夫  北里大学, 医学部, 講師 (40050645)
キーワード遺伝性侏儒症 / rdw / 甲状腺機能低下症 / 卵巣移植 / CNPase / サイクログロブリン
研究概要

rdwの病因究明に関する研究
1.甲状腺の光顕、電顕、免疫組織化学検討 2.125Iの取込み能の検討
rdwラットの甲状腺を解析した結果,濾胞上皮細胞は分泌顆流の形成が認められず,濾胞上皮細胞の小胞体が著しく膨らんでいた.膨らんだ小胞体内には免疫組織化学的に高密度のサイログロブリンが検出されるが,管腔内には極めて少なく,膜破片に沿って存在する.従って,合成されたサイログロブリンの大部分が濾胞腔に放出されず,小胞体に蓄積されると推測される.rdw甲状腺では角の管腔側への移動が特徴的であった.これは核下部に存在する小胞体内にサイログロブリンが蓄積し互いに融合して大きな空胞を形成するためと推測された.125Iの投与実験では,正常に比べてrdwの取込み能が極端に低下していた.125Iは小胞体で合成されたサイログロブリンと濾胞腔に放出されるときに結合し,サイログロブリンとして濾胞空に蓄えられると考えれている.従って,rdwの125I取込み能の現象はサイログロブリンが小胞体より濾胞腔に輸送される過程が障害いされているものと強く示唆される.rdw甲状腺の微細構造の監察により,ゴルジ装置は正常な形態を示すが,分泌顆流が認められなかった.従って,rdw甲状腺の分泌顆流の形成過程に何らかの異常があると推測される.
rdwのモデルとしての有用性に関する研究
1.rdwの卵巣移植実験:rdw個体の卵巣を対照正常ラットに移植し,卵巣を移植された個体が繁殖性を有することが確かめられた.2.rdwと正常ラットについてミエリン形成に関与する2',3'-cyclic nucleotide3'-phosphodiesterase (CNPase)を脳を大脳,小脳,脳幹部に分けて調べた.rdwの大脳でのみCNPase活性の低下が認められた.この成績から,rdwが知能発育研究のモデル動物になると推測された.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] T.Kimura & S.Furudate: "Pituitary GH and prolactin deficiency and Testisenlargement in hypothyroid rats caused by goitrogen methimazcle" Exp.Anim.45(4). 369-375 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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