• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

遺伝性侏儒症ラットrdwの病因解析と有用性

研究課題

研究課題/領域番号 08680911
研究機関北里大学

研究代表者

古舘 専一  北里大学, 医学部, 助教授 (80095512)

研究分担者 酒井 康弘  北里大学, 医学部, 助教授 (00050625)
小嶋 久子  北里大学, 医学部, 助教授 (90118810)
小野 雅夫  立教大学, 理学部, 教授 (40050645)
キーワード侏儒症 / 原発性甲状腺機能低下症 / rdw / hsp70 / Bip / エンドプラスミン / 分子シャペロン / 小胞体蓄積病(ERSD)
研究概要

侏儒症のモデル動物には、マウスではSnell,Ames,Pigmy,Little等が、ラットでは、GH単独欠損株儒症(dw),the Dwarf rat(Dw)の報告がある。rdwは1988年に報告された遺伝性侏儒症ラットである。rdwは、下垂体の免疫組織学的検索から当初下垂体性の侏儒症であると報告された。しかし、その後の研究により、rdwは甲状腺機能低下症であると考えられている。
本年は、rdwの病因を探索する一助として、2次元電気泳動を用いてrdwの種々の臓器タンパク質を解析した。各種臓器のタンパク解析の結果、甲状腺と甲状腺のみで対照とrdwで差がみられた。rdw下垂体ではGHとPRLで有意な減少と、未同定の28kDaタンパクの増加がみられた。rdw甲状腺では、正常に比べて少なくとも15種類のタンパクの増加がみられた。これらの15種類のタンパクのうち、熱ショックタンパク(hsp70)は免疫学的方法で、Ig重鎖結合タンパク(Bip/GRP78)、エンドプラスミン(GRP94)はマイクロアミノ酸解析により同定された。エンドプラスミン、Bipは小胞体に存在するタンパクであることから、rdwは小胞体蓄積病(ERSD)である可能性が示唆された。本病はこれまでのモデル動物としては報告されておらず、興味あるモデル動物であることがわかった。
以上から、rdwは上述のマウス、ラットの株儒症とは異なるタイプの原発性甲状腺機能低下症(Primary hypothyroidism)と考えられる。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] M.Oh-Ishi,A.Omori,T.Maeda,& S.Furudate: "Characterization and identification of profeins related to the rdw rat with hereditary dwarfism" Proc.of the Japan Society for Comparative Endoerinology. 12. 54 (1997)

  • [文献書誌] M.Oh-Ishi,A.Omori,T.Maeda,& S.Furudate: "Identification of profeins related to the rdw rat with hereditary dwarfism" Proc.of the XIII International Congress of Comparative Endocrinology. 933-936 (1997)

  • [文献書誌] M.Oh-Ishi,A.Omori,J-Y.Kwon,T.Agui,T.Maeda & S.Furudate: "Defection and idenrification of proteins related to the hereditary dwarfism of the rdw rat" Endocrinology. 139(in press). (1998)

  • [文献書誌] 古館専一、酒井康弘: "遺伝性侏儒症ラットrdw甲状腺の形態学的解析" 成長科学協会(研究年報). 20. 335-346 (1997)

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi