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1996 年度 実績報告書

ポリオウイルスレセプター導入マウスを用いた経口生ワクチンの効果検定系の確立

研究課題

研究課題/領域番号 08680912
研究種目

基盤研究(C)

研究機関北里大学

研究代表者

寺田 英司  北里大学, 理学部, 助教授 (10113440)

研究分担者 玉内 秀一  北里大学, 医学部, 助手 (60188414)
キーワードポリオウイルス / Tgマウス / 経口ワクチン / 粘膜免疫 / IgA
研究概要

経口生ワクチンの効果検定系の確立には,従来本邦で用いられてきたSabin生ワクチン株と,攻撃に用いる各血清型に対応した強毒株が必要である.実験には,ポリオウイスルレセプター導入トランスジェニック(PVR-Tg)マウスを検定動物として用いた.攻撃に用いるポリオウイルスとしては,I型強毒株のMahoney株に由来するPVR-Tgマウス腸管で訓化したMN341株を用いた.MN341株は経口感染の後,体内伝播がみられ脳内で増殖しPVR-Tgマウスを致死させ,LD_<50>は10^<4.5>pfu/mouseであった.そこで,目的とする経口生ワクチンとして同一の血清型のSabinI株を用いて,経口免疫を行った.経口免疫一回のPVR-Tgマウス群は,最終免役後7日目の攻撃に対して,感染防御は不完全であったが,経口免疫二回,三回群においては,100%の生存を示した.感染防御の重要な要因は,経口免疫を行ったPVR-Tgマウスではウイルスの体内伝播が阻止されていた.さらに経口免疫を行ったPVR-Tgマウス血中ならびに糞便中の抗体を測定した結果,血中ではIgG,IgM,糞便中にはIgA,IgGクラスの特異抗体と中和抗体の上昇が認められた.以上の結果より,ポリオウイルスの経口感染に対する経口生ワクチンの感染防御には,IgAを主体とする腸管局所での粘膜免疫応答の誘導が重要であるとの従来の報告とよく一致成績が得られた.

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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