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1998 年度 実績報告書

糖尿病における遺伝子相互作用解明のためのコンジュニックマウス系統の解析

研究課題

研究課題/領域番号 08680917
研究機関(財)実験動物中央研究所

研究代表者

若菜 茂晴  (財)実験動物中央研究所, 遺伝子解析室, 研究員 (90192434)

キーワードIDDM / NODマウス / コンジュニックマウス / マッピング
研究概要

I型糖尿病(インシュリン依存糖尿病IDDM))は遺伝的要因と環境要因が複雑に絡んだ多因子疾患であり、その原因遺伝子についての解明が進行している。ヒト多因子疾患では個々の疾患感受性遺伝子と発症との対応は困難であり、単一遺伝子疾患で用いられてきた連鎖解析法で遺伝子を同定することは不可能である。本研究ではI型糖尿病モデルマウスNOD/Shi系統において個々の疾患感受性遺伝子についてコンジェニックマウス系統を作製して、遺伝子間の相互作用、さらに個々の遺伝子機能を詳細に解析し、強いては遺伝子同定を行うことを目的とした。まずNOD/Shiにおいて糖尿病感受性遺伝子Idd3およびIdd4について、日本産野生マウスMSM由来のIdd染色体領域を導入したコンジェニックマウスNOD/Shi.-Idd3^<nod/msm>およびNOD/Shi.-Idd4^<nod/msm>を作製した。さらにこれらの両コンジェニックマウスを交配したダブルコンジェニックマウスを作製してIdd3およびIdd4の遺伝子相互作用を解析した。その結果、NOD/Shi.-Idd4^<nod/msm>コンジェニックマウスでは明らかにできなかったIdd4の遺伝子機能を明確にすることがでした。すなわち、Idd4は発症時期をコントロールする遺伝子でありMSM系統由来のアレルはNODに比して早期に糖尿病発症させるrecccesivcなアレルであることを明らかにした。そこでIdd4を詳細にマッピングするためにコンジェニックマウスNOD/Shi.-1dd3^<msms/msm>とIdd4領域(Acrb-Mpo間)にリコンビナント個体を得てコンジェニックマッピングを行ったところ、Idd4を第11染色体上の1.1cM以内のマップした。さらにこの領域にあるマイクロサテライトマーカーからYACおよびBACの単離を行いIdd4を含む約800kbの、Contigを作成することができた。本研究においてマウスにおける多因子疾患の解析では個々の疾患遺伝子についてコンジェニックマウス系統を作製して、機能を明らかにしてさらにそれらを組み合わせたダブルコンジェニックマウスの解析による遺伝子間の相互作用を利用して遺伝子同定の可能性を得ることができた。

  • 研究成果

    (5件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (5件)

  • [文献書誌] S.Wakana et.al: "Encyclopedia of the Mouse genome" Mammalian Genome. 8.Special issue. S180-S199 (1998)

  • [文献書誌] Sato et.al: "A new mutation Rim 3 resembling Re(don)is mapped clase to receptor alphe(Rara)gene on mouse chromozone 11." Mammalian Genome. 9・1. 20-25 (1998)

  • [文献書誌] Sagai et al: "rim2(recombination induced mutation 2)is a new allels of peal and a mouse model of human Hermansky-Pudlak Syndrome(HPS) : genetic and physics mapping" Mammalian Genome. 9・1. 2-7 (1998)

  • [文献書誌] Miwa et.al: "Molecular cloning of rat and mouse membrane cotector protein(Mcp, cpdi)preferential expression intestis and clse linkage between moca MCP and CrL gene on distal chromsome" Immunogenetics. 48. 363-371 (1998)

  • [文献書誌] 東京都臨床医学総合研究所実験動物部門: "マウスラボマニュアル" シュプリンガー・フュラーク東京, 339 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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