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1997 年度 実績報告書

血流判別機能を有する血管内超音波イメージング法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08680920
研究機関北海道大学

研究代表者

工藤 信樹  北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30271638)

研究分担者 高橋 誠  北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (10154858)
山本 克之  北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (10088867)
キーワード医用超音波 / 血管内超音波 / 血流計測 / 相関 / RF信号 / 粥腫
研究概要

本研究では,IVUSへの相関法の応用として,血管内の血流計測および血管内腔の明瞭な抽出を目的に検討を行った.具体的内容は以下の通り.
1.相関法に関する理論解析
○相関法による血管内血流計測法の理論解析を行い,振動子寸法や集束の有無等,種々の計測条件下での血流速と相関値の関係を定式化した.
2.計測システムの開発
○血管内超音波トランスデューサ 血管内に導入可能な微小振動子(1.2mm×0.8mm)を作成した.よりS/Nの高いRF信号の取得を目的として,空間分解能の向上およびスペックルノイズの軽減について検討した.
○データ収集・相関処理システム 連続した16枚の断層像のRFエコーデータ(4MByte)をサンプリング周波数50MHzで収集,相関処理し,結果を表示する計測システムを開発した.
○血流ファントム 血管内での血流を模擬するファントムを作成し,in vitroでの評価実験に用いた.
3.実用性の確認
○血管内腔描出(1次元分布) 上記計測システムを用い,従来のドプラ法では原理的に測定不可能であったIVUSでの流速計測が,本手法では可能であることを確認した.
○血流速計測(2次元像) IVUSで一般的なラジアルスキャン画像に対して相関法を適用する手法を考案し,血流と粥腫・血管壁の動きの違いを画像化することにより,血管内腔が明瞭に抽出できることを実験的に確認した.
相関法は,超音波に直交する方向の動きも検出できる点がドプラ法より優れるが,計算処理が複雑で実時間計測が困難であるため,臨床応用は将来の課題とされていた.しかし,今回の我々の検討結果によれば,安価なパソコンでも,血管内腔像1枚を数分で処理可能であり,臨床で使用可能な専用機も十分実現可能と考えられた.相関法によるIVUSへの機能付加は、IVUSの臨床での重要性をさらに高めるものと考えられる.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 山本 克之: "動脈硬化の定量評価を目指した超音波計測" 東北大学電気通信研究所シンポジウム論文集. 36. 151-161 (1997)

  • [文献書誌] Nobuki KUDO: "Ultrasound Attenuation Measurement,of Tissue in Frequency Range 2.5-40MHz Using a Multi-resonance Transducer" Ultrasonic Symposium,1997 IEEE International. (印刷中). (1998)

  • [文献書誌] 工藤 信樹: "超音波RFエコー解析による頸動脈壁厚計測に関する検討" 超音波医学. 25・3(印刷中). (1998)

  • [文献書誌] 張 旭: "相関法を用いた単一集束超音波ビームによる変位・流速ベクトルの計測特性の理論解析" 超音波医学. 25・3(印刷中). (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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