本研究は、難聴学級に在籍する聴覚障害児を対象にテレコミュニケーション手段活用の評価及び検討を行うことを目的とした。方法としては、それぞれの聴覚障害児にあったテレコミュニケーション手段(電話機用補聴器周辺機器、難聴者用電話機、ファクシミリ)を選択し、その手段を用いたテレコミュニケーションの成立の程度を評価した。そして評価の結果をもとに聴覚障害児におけるテレコミュニケーション指導プログラムの構築について検討した。その結果、以下の評価項目がテレコミュニケーション指導プログラム構築に有効であることが示された 1.テレコミュニケーション機器と補聴器の操作 ○テレコミュニケーションが快適に出来る環境にあるか 2.テレコミュニケーションの状況 電話機○相手に対する話しかけ ○電話機を用いたテレコミュニケーション中における環境の整備 ○電話機を用いたテレコミュニケーション全般について ・予測や類推を働かせながらコミュニケーションを行うことができるか(具体的レベルから抽象的レベルへ:類推を働かせるためにも手がかりの多いものから少ないものへ) ファクシミリ○送られてきたファクシミリを適切に理解できるかどうか ファクシミリの併用について○送られてきたファクシミリの内容について、電話をかけ、テレコミュニケーションが適切にできるかどうか 3.現在使用しているテレコミュニケーション機器について 4.テレコミュニケーションにおいて配慮すべき点
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