• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1996 年度 実績報告書

二重目的語構文の交替に課せられる意味論的条件

研究課題

研究課題/領域番号 08710338
研究機関調布学園女子短期大学

研究代表者

小林 晴子  調布学園女子短期大学, 英語英文学科, 講師 (80259184)

キーワード二重目的語構文 / 語彙構造 / 動的文法理論 / 認知言語学 / 構文文法 / EVENT構造 / 拡張 / イメージ・スキーマ変換
研究概要

本年度の研究実績を研究実施計画に沿って述べる。
1.二重目的語構文のデータベースの充実と整理の点は、OED,Collins Cobuild,Random House Webster'sのCD-ROMの入手により多数のデータを引き出し、分類整理することが出来た。
2.この構文の目的語位置にくる名詞句/ENTITYの意味論的・認知言語学的特徴の分析の点は1のパソコンデータベースのおかげで、(1)従来考えられていた通りの人間の着点すなわち受容者・受益者がくる構文が実際非常に多いこと、また従来考えられているより(2)受容者の概念が認知的に拡張された構文が相当数あること、(3)この構文に基づいたイディオムでありながら構文交替を起こさない、つまり構文の基本形から意味が欠けて拡張の進んだものが存在することが整理・実証された。この(1)にでてくる名詞句の指示する認知学的意味の受容者が基本で、それが受益者や(2)(3)のタイプの名詞句へ認知条件に従って拡張された(イメージ・スキーマ変換)と考えられる。3.CAVSEタイプの動詞のEVENT内部の意味論的・認知言語学的特徴の分析の点は、(1)の受容者を目的語にとる空間移動動詞のもつEVENT構造が基本で、受容者≒受益者の類似性に基づいて空間移動を必ずしも含意しない動詞(所有権移動動詞・創造動詞など)や(2)(3)へ拡張したと動的文法理論に従って考えられる。Pustejovsky(1995)を中心としたEVENT構造などの語彙構造研究も併せて行った。4.これらに関係する構文の習得のデータ整理と分析、5.これらに関係する構文のタイポロジーのデータ整理と分析、の両点に関しては、データ及び文献が充分に収集できなかったこともあり、継続研究中である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 梶田 優 編: "海外言語学情報第9号含 佐々木 晴子 (執筆) 語彙的意味論(I) (項目)" 大修館書店(12月15日出版予定), (1997)

URL: 

公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi