研究概要 |
本研究の主目的は、心理学、社会学をはじめ多くの分野で扱われている類似性(similarity)データの解析手法の1つである多次元尺度法(MDS)の新手法を提案することであった。新手法の特徴は、従来の手法では扱いが困難であった非対称(Asymmetric)なデータが扱いうること及び単一の類似性データのみならず複数の類似性データの解析が可能であることであった。この目的に関しては、複数の類似性データを扱うための手法として既に提案されている “General Fuclidean Model"を非対称データも扱い得るように拡張した手法を提案した。なお、この研究成果は Yadohisa,H(1996):Asymmetric MDS Methods for the general Fuclidean Model.,Report of the Faculty of Science,Kagoshima University(Mathematics,Physics and Chemistry)29:15-21.として発表した。 また、もう1つの目的である、解析結果のより見やすい表現方法を提案することに関しては、Spline関数を用いて複数の結果を総合的に表現する手法を提案した。この研究成果は Yadohisa,H.,Niki,N.and Hashiguchi,H.(1996):DAMDS:Dynamic Asymmetric Multidimensional Scaling.,Abstracts of papers Presented in person,Sydoney International Statistical Congress,Sydoney,Australia(http://www.dms.csiro.au/sisc/).として発表した。
|