初期宇宙においては宇宙膨張の効果は様々な形で現れ得る。私は、この膨張によってひき起こされる制動輻射の解析を行った。数分程度の長い寿命をもつ素粒子は、特にこの効果が重要となると予想できるが、これまで議論があまりなされていなかった。私は、古典論と量子論の双方において定量的にかつ包括的に反応率を研究した。その結果、高エネルギー粒子においてもこの制動輻射の効果は強くは抑制されないことが示された。また宇宙膨張の小さな時間2ク-ルの変化に対して反応確率はあまり依存性をもたないことも示れた。このような性質はくりこみ可能な様々な相互作用においても普遍的であることも示された。
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