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1996 年度 実績報告書

干渉計型重力波アンテナのためのERF可変スタックの研究

研究課題

研究課題/領域番号 08740223
研究機関国立天文台

研究代表者

高橋 竜太郎  国立天文台, 位置天文・天体力学研究系, 助手 (60270451)

キーワードERF / 電気粘性流体 / 粘弾性 / スタック / 防振 / 重力波
研究概要

1.まずERF(電気粘性流体)を用いて外部から電圧制御可能な振り子防振系を製作した。この装置はSUSプレート(被防振部)が4本のタングステンワイヤーで吊るされておりERFが注がれているパレットに挿入されている。パレットもSUS製でこの底面と吊るされたSUSプレートがギャップ約1mmの電極を構成する。電極間には高電圧電源によって0〜660Vの電圧が印可される。またSUSプレート上には加速度センサーが取り付けられておりこのプレートの振動を検知することができる。この構造をさらに懸架し一つのSUSプレートとみなしていくと多段スタック防振系となる。
2.上記装置を加振機に載せこの振り子系の伝達関数をERFへの印可電圧を変化させながら測定した。ERFがない場合この振り子系は約1Hzの固有周波数をもつが、ERFが注がれている場合電圧が印可されていなくてもその粘性のためQが1程度になる。さらにERFに0→660Vを印可すると1次系のコーナー周波数が3→20Hzに変化するような振る舞いを見せるがこれはQが0.5以下になりover dampしているためでQを1→0.1に変化させた場合の計算とほぼ一致する。以上はERFの粘性と電界強度の依存性のみを考えた場合であるがこれに電界強度の2次できく弾性の効果を入れると実験結果をよりうまく説明できるようである。以上により系のモデル化が可能で静的可変スタックが構築できる。一方動的制御のためのERFの応答であるが、弾性的性質が弱いためアクチュエーターとみなした場合の周波数応答ははっきりとは測定されない(10Hzの一次ロ-パス的傾向はある)。また印可電圧のON-OFF時の応答からは10Hz程度までは追随することが確認できた。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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