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1996 年度 実績報告書

近藤格子系の磁性

研究課題

研究課題/領域番号 08740326
研究機関東京都立大学

研究代表者

大塚 博巳  東京都立大学, 理学部, 助手 (10254145)

キーワード重い電子系 / 密度行列くりこみ群の方法 / 無限次元量子系
研究概要

Ce、U等を含む化合物にみられる、いわゆる重い電子系とよばれる系のしめす多彩な磁気的、電気的性質に関する研究が活発に行われている。そこでは電子間相互作用により系はいわゆる強相関電子系のとしての性質を示しており、その解明が中心的な課題となっている。われわれは、近藤領域にある系に対する最も単純化されたモデルとして、1次元近藤格子模型を用いてその基底状態における近藤カップリングの効果をボソン化法により調べ、そのカップリング定数J=0において、コスタリツ-サウレスタイプの転移があることを予言した。さらに、その予想を近年提案された数値的解析手法である密度行列くりこみ群の方法を用いて検証した。
この研究で用いられた数値計算の手法は、従来、1次元量子系の基底状態、および2次元古典系の性質をしらべるものであったが、われわれはそれを無限次元の格子である、ベ-テ格子上に定義された量子系に対して適用する方法を提案した。実際にその有効性を示す為に最近接サイト数が3の場合のベ-テ格子上に定義された、S=1/2および1反強磁性XXZ模型に対して適用しその基底状態における相図を明らかにした。計算された最近接スピン相関関数は、イジング領域ではクラスター展開の結果と、またXY領域では、スピン波近似による計算との比較検討をおこなった。その結果、系の磁化は、XY領域ではXY面内に、またイジング領域ではZ軸方向に向いている分子場的描象と矛盾しないデータを得ることが出来、格子の無限次元性を反映した結果となった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Hiromi Otsuka: "Density-matrix renormalization-group Study of the Spin-1/2 XXZ antiterromagnet on the Betho lattice" PHYSICAL REVIEW B. 53・21. 14004-14007 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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