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1996 年度 実績報告書

超伝導導体と層間絶縁物の複合構造による非線形挙動の研究

研究課題

研究課題/領域番号 08750127
研究機関核融合科学研究所

研究代表者

田村 仁  核融合科学研究所, 大型ヘリカル研究部, 助手 (20236756)

キーワード超伝導導体 / 極低温構造材料 / 絶縁物 / 超伝導コイル / 接触要素
研究概要

強磁場利用機器は超伝導性能を生かすために、極低温下で使用される場合が多いため、構造材料の極低温下での材料の物性値および性質の変化について注目されている。また、超伝導コイルを構成する導体、層間絶縁物が受ける力は一般に圧縮力であり、これらの組み合わせ構造に依存する力学的挙動の解明が重要である。超伝導コイルは超伝導導体と絶縁物のそれぞれ複合部材どうしが組み合わされたものであり、その剛性、強度といった力学的挙動の評価は単一材料の構造物に比べて容易ではない。本研究では、超伝導導体と絶縁物の使用温度すなわち、極低温下での力学的挙動を明らかにするために、超伝導導体と絶縁物の機械的強度実験を行い、これと並行して異方性を考慮した弾性解析を実施することにより、上記の項目を実験的、解析的に明らかにした。実験は実際に大型ヘリカル装置の超伝導ヘリカルコイルで使用されている超伝導導体と絶縁物を用意し、これらを6列並べたものをさらに6段積み重ねた構造のサンプルを製作し圧縮荷重による荷重と変位の関係を測定した。この構造は実際のコイル構造を模擬して決定した。実験は常温および液体ヘリウム中で行った。実験結果より荷重と変位の間には荷重が高くなるほど剛性が高くなる傾向があり、この非線形性は超伝導導体と絶縁物間の接触率による影響であるとの仮定のもとに有限要素法による解析を行った。モデルには初期には非接触状態の接点が変位により、ある要素の接点間を結ぶ線を突き抜けた場合に、接触力に相当する反力がその接点に発生する方法によった。この結果実験と解析はよく一致し、コイル構造における導体と絶縁物間の接触が全体の剛性に与える影響が明らかになった。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Hitoshi Tamura: "Analysis of non linear rigidity for surperconducting coil pack experiment" Fusion Engineering and Design. (to appear).

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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