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1996 年度 実績報告書

異方性材料における熱物性値の2階テンソル成分の測定法に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 08750246
研究機関大阪工業大学

研究代表者

松島 栄次  大阪工業大学, 工学部, 講師 (70268225)

キーワード異方性材料 / 有限差分法 / 光加熱 / 等方性材料 / ステンレス鋼 / 炭素繊維強化炭素複合材料 / 熱拡散率 / 2階テンソル成分
研究概要

平成8年度は、当初の計画どおり、測定装置を設計・製作し、常温域において、熱物性値測定法の基本原理の健全性について研究した。以下に、具体的な内容を示す。
(1)境界要素法を用いた熱物性値測定原理に関する研究:異方性材料を長方形2次元物体と仮定し、初期温度一様な初期条件、試料表面の一辺に光加熱による表面熱流束が存在する境界条件およびその四辺に熱伝達が存在する境界条件における主軸変換されていない非定常2次元熱伝導方程式の境界要素法と有限差分法による数値解析プログラムを作成した。等方性材料の温度履歴について、理論解、境界要素法による近似解および有限差分法による近似解とを比較した結果、同じ分割数では、境界要素法による近似解は、有限差分法のそれに比べて精度が悪いことが明かとなった。そこで、有限差分法による近似解を測定原理式とし、熱拡散率を求める逆問題解析のアルゴリズムに2分割探索法を用いた。そして、ステンレス鋼の熱拡散率を決定することに成功し、均質材料に対する測定原理の健全性を確認した。
(2)異方性材料への応用:炭素繊維強化炭素複合材料の繊維が織り込まれた面内で切り出し角度の異なる直方体試料を測定した結果、ほぼ等方性であり、繊維が織り込まれた面方向とその面が積層された方向との間に異方性のあることが明かとなった。今後、繊維が織り込まれた面方向とその積層方向と間の熱拡散率の2階テンソル成分について研究を進める。
(3)光加熱による測定装置の設計・製作:光源、光路設定装置、熱電対およびデジタル・マルチメータから構成される測定装置を設計・製作した。光源は、ハロゲンランプとし、その光を試料表面の一辺にのみ照射させるように光路設定装置を設計・製作した。また、試料表面の3点の温度履歴をデジタル・マルチメータにより観測できるように測定装置を製作した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 堀江慎一: "有限差分法を用いた熱物性値の測定に関する研究" 空気調和・衛生工学会 (第25回)近畿支部学術研究発表会論文集. (発表予定). (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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