複雑環境で目的地の到達、障害物回避など知能的な行動ができるロボットの任務を遂行するために、環境の変化に応じてロボットの自律的に行動を計画することが必要である。この環境の適応性をもつロボットは産業、宇宙開発などへ広範な応用が期待される。基礎的理論研究として、ロボットと環境のハイレベルモデルを構成し、階層的な概念を導入して、ロボットと環境の相互作用を実現する。特に基本幾何体の分解と合成によって、複雑環境を効率的に現す階層的な環境モデルを提案した。この階層的なモデルは基本幾何体を要素とするネットワークである。この階層的な環境モデルをもとにして、変動な環境にも対応できる効率な経路計画アルゴリズムを提案した。モデルを構成する時に、障害物などの情報は既に差分の形でモデルの各要素に含まれているから、効率な経路計画が可能になる。シミュレーション実験を行い、提案した階層的な環境モデルと経路計画アルゴリズムの有効性を確認した。この段階的な研究成果をまとめ、国際会議と学術雑誌に投稿している。今後の研究として、提案した階層的な環境モデルとロボット経路計画アルゴリズムを高速性とロバスト性について改良し、実物の移動ロボットに適用する予定である。
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