研究概要 |
故障診断技術は,生産現場においてその効果が直接生産効率に影響することから,生産の効率化に欠かすことのできない技術である.そのためにさまざまな方法が個々に考案され,実用に移されつつある.本研究では,PC(プログラマブル・コントローラ)によってシーケンス制御されている系をとりあげる.これは現在,実際の生産現場において広く普及している制御技術であり診断技術もさまざまなものが提案されているが,システムの性格上ほとんどのシーケンス制御システムが単品生産であり,またシステムの構築者と運用者が異なることが多いため,診断の為の情報獲得を阻害し,汎用的な故障診断システムの開発には至っていない.以上の問題に対応するため,本論文では,故障診断用モデルは,各システムから容易に得られるPCの制御プログラム(ラダープログラム),監視リレーの動作情報である正常動作ログ情報,そしてシーケンス制御系構成に関する常識的知識に基づいて自動生成する手法を提案し,シミュレーションにより評価を行った.
|