研究概要 |
本研究における研究成果を以下に示す. 1)キャリヤ-が1社の場合について航空旅客輸送市場をシュタッケルベルグ問題として定式化することができた. 2)国内・国際旅客のOD需要に関する推計モデルについての整理を行った. 3)キャリヤ-の最適機材運用計画を緻密化できた. 4)大規模航空ネットワークにおける解法アルゴリズムを開発することができた. 5)1991年時点における国内旅客の流動およびキャリヤ-の配便計画の再現を行い,モデルの精度が極めて高いことが確認された. 6)1994年時点での国内旅客流動とキャリヤ-の配便計画について検討し,地方空港間のサービスフライトを極力廃止し,主要空港(羽田,伊丹,関西空港)を起終点とするハブアンドスポ-ク型ネットワークを導入することでキャリヤ-の利潤が極大化されることが分かった.しかし,全旅客に対する航空旅客数,および一人当たりの平均旅行時間は増加することが分かった. 7)伊丹空港存廃について検討し,廃止することによる旅客の旅行時間の増加,航空利用客の減少が生じることが分かった.この結果,必ずしも伊丹空港を廃止することが望ましくないことが分かった. 8)2010年時点における国内・国際旅客流動を推計し,国内においては羽田空港に,国際においては成田空港および関西空港に配便が集中することが分かった. 9)また,中部新国際空港導入についての検討を行った.その結果,国際旅客輸送に関して需要が高いことが分かった.
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