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1996 年度 実績報告書

札幌扇状地の伏流水を利用した暖冷房システムの実現可能性調査

研究課題

研究課題/領域番号 08750701
研究機関北海道大学

研究代表者

濱田 靖弘  北海道大学, 工学部, 助手 (40280846)

キーワード扇状地 / 伏流水 / 暖冷房 / 不圧地下水位 / 不易層温度 / 地中熱交換器 / 熱水分同時移動 / ロ-エネルギーハウス
研究概要

本研究は,主要地域が豊平川扇状地に位置している札幌に適したエネルギーシステムとして,扇状地特有の河川伏流水を用いた暖冷房システムの構築の可能性を検討するものであり,研究実施計画に基づいて本年度得られた主たる研究成果は以下の通りである.1.札幌における既存の地下水観測井戸における測定値の収集及び整理を行い,札幌扇状地の不圧地下水流動系の広域的な把握を行った結果,札幌は広範囲にわたって,極めて豊富な高流速の伏流水が存在する可能性が高いことが示唆された.2.地下熱利用のための基礎資料の作成を目的として,地中温度・不圧地下水位等の長期定点測定を実施した.地中温度の測定は,過去に例の少ない不易層到達深度にて行われ,不圧地下水位の変動特性及び不易層温度に関するデータベースを構築した.3.熱水分同時移動,粘性圧縮現象による積雪の変成過程,凍結・融解現象を考慮した積雪寒冷地に適用可能な地中温度シミュレーターを作成し,実測値との比較を行った結果,地中温度,積雪深等の計算値は,実測値を比較的良く再現することを示した.4.扇状地の伏流水を利用した暖冷房システムの設計フローを構築するとともに,伏流水の影響を考慮した地中熱交換器の熱解析モデルを作成し,地下水の流速,凍土形成,土壌の熱伝導率等の要因が採熱量に及ばす影響を示した.以上により,札幌扇状地の伏流水の広域的な流動系,地中熱環境に関するデータベースが構築され,暖冷房のための地中熱交換器の敷設規模の原単位が札幌について明らかになった.

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 落藤澄,濱田靖弘ら: "札幌における自然気候下の土壌温度の実測(第3報)" 空気調和・衛生工学会学術講演会講演論文集. 349-352 (1996)

  • [文献書誌] 落藤澄,濱田靖弘ら: "垂直埋設管を用いた季節間土壌蓄熱に関する研究(第5報)" 空気調和・衛生工学会学術講演会講演論文集. 353-356 (1996)

  • [文献書誌] 落藤澄,濱田靖弘ら: "垂直埋設管を用いた季節間土壌蓄熱に関する研究(第6報)" 空気調和・衛生工学会学術講演会講演論文集. 357-360 (1996)

  • [文献書誌] 落藤澄,濱田靖弘ら: "積雪寒冷地におけるエネルギー自立化住宅に関する研究" 北海道大学衛生工学会第4回衛生工学シンポジウム論文集. 137-142 (1996)

  • [文献書誌] 濱田靖弘ら: "札幌における地中温度の長期測定と設計用地中温度予測モデルの開発" 空気調和・衛生工学会北海道支部第31回学術講演会論文集. (1997)

  • [文献書誌] 濱田靖弘ら: "ロ-エネルギーハウスにおける土壌熱源ヒートポンプシステムの導入規模の検討" 空気調和・衛生工学会北海道支部第31回学術講演会論文集. (1997)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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