TiO2半導体の超微粒子(平均粒径10nm)の水溶液に親水処理したITO電極を浸し、そして引き上げる基板を乾燥させることで修飾電極を作成した。トリエタノールアミンを加え、修飾電極に光照射するとアノード方向の光電流が観測できた。ITO電極基板のみでは光電流は発生しなかったので、光電流はTiO2超微粒子の光励起で起こっている事がわかった。次に、セルを電磁石中に置き0.5Tの磁場を加えたが磁場の影響は観測できなかった。そこで、超微粒子をポルフィリン(P)-ビオローゲン(V)連結化合物に代えて、LB法によってITO電極に固定化して修飾電極を作成した。光照射するとアノード方向に光電流が観測された。この場合では磁場の印加すると光電流の増加が観測された。さらに、磁場による光電流の増加率は電極電位を正側に設定することで増加した従って、P-V対修飾電極における光電流を磁場と電極電位を変化させる事で制御できることがはじめてわかった。
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