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1996 年度 実績報告書

三軸き裂波計測による地下き裂ゾーンの評価

研究課題

研究課題/領域番号 08751081
研究機関室蘭工業大学

研究代表者

永野 宏治  室蘭工業大学, 工学部, 助手 (90212109)

キーワードき裂波 / 地下き裂 / 3次元粒子運動 / コヒーレンス行列 / 境界波
研究概要

1モデルフィールドにおけるき裂波測定実験
1-(1)東北大学岩手県東八幡平高温岩体モデルフィールドの人工地下き裂傷を使って、地下き裂近傍の岩石層に三軸弾性波検出器を固定し、岩石層におけるき裂波の3次元粒子運動を測定した。また、地下き裂交点にはハイドロフォンを設置し、き裂波を測定した。三軸弾性波検出器にはバルク波がき裂波の前に入力しているため、き裂波の入力時刻の決定が困難であった。そこでハイドロフォンで測定した信号と三軸弾性波検出器で測定した信号を一緒に解析することにより、三軸弾性波検出器で測定した信号におけるき裂波の入力時刻を決定した。
1-(2)地上き裂を地上より加圧し地下き裂を段階的に開口させながら測定実験を行い、地下き裂面の接触状態を変化させた時のき裂波の3次元粒子運動を測定した。
2き裂波の方向推定
き裂波の粒子運動を周波数領域で解析するためにコヒーレンス行列解析を考察した。コヒーレンス行列解析によりセンサの帯域を考慮した解析が可能になる。そして、コヒーレンス行列の最大固有値に対応する固有ベクトルの方向が地殻応力計測やコアサンプルの破断面から推定した地下き裂の方向にほぼ一致することを示した。
3き裂波の3次元粒子運動の計測条件
地下き裂を加圧した時の、3次元粒子運動の最大固有値に対応する固有ベクトルの方向の変化を解析した。また、三軸弾性波検出器の地下き裂面からの距離について、同様に固有ベクトルの方向の変化を解析した。そして、き裂波の3次元粒子運動の方向を推定する時には、地下き裂を開口させることと地下き裂面近くに三軸弾性波検出器を設置することが重要であることを示した。測定データの解析に設備備品のデジタルオシロスコープを使った。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 永野宏治.新妻弘明: "境界波のコヒーレンス行列解析による固体内不連続面の方向推定" 日本音響学会誌. 52巻6号. 420-428 (1996)

  • [文献書誌] K.Nagano,K.Sato,H.Niitsuma: "Polarization of crock waves along an artificial subsurface fracture" Geophysical Research Letters. 23巻16号. 2017-2020 (1996)

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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