サブ・クローバ→デントコーンの作付体系下での雑草防除体系とデントコーンの生育・収量、クローバの生育および雑草発生との関係を明らかにし、サブ・クローバのVolunteer Reseedingによる草生栽培の確立を試みた。 サブ・クローバが自生している耕地を対象として試験を実施した。供試したサブ・クローバの品種はMt.Bakerである。7月にサブ・クローバが枯死した後、デントコーン(90日種)を播種した。デントコーンの播種前には(1)ロータリ耕耘区(RT)(2)草刈+不耕起播種(CNT)(3)草刈+除草剤散布(ジクワット・パラコート)+不耕起播種(CHNT)(4)除草剤散布(ジクワット・パラコート)+不耕起播種(HNT)の処理を行った。 この結果、クローバ結実後、ロータリ耕耘などで土壌を撹乱すると、夏季の雑草発生を抑制しかつ土壌表層に分布するクローバ種子は土中で生存し、その後不耕起とすることで表層に分布する種子が発芽し、翌春においても十分に植生を再生すると考える。また、不耕起栽培では、クローバ枯死後は草刈をせずに除草剤散布→デントコーン不耕起播種体系が、雑草発生が少なくかつクローバの自生化数が多くなる。このことから、Volunteer Reseedingを取り入れた草生栽培では、夏のロータリ耕耘や除草剤散布などを効果的に組み合わせることで、サブ・クローバの草生を経年維持することが可能であるものと考えた。
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