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1996 年度 実績報告書

生薬によりHIV潜伏感染細胞の活性化を抑制する試み

研究課題

研究課題/領域番号 08770261
研究機関大阪府立公衆衛生研究所

研究代表者

森 治代  大阪府立公衆衛生研究所, 公衆衛生部, 研究員 (20250300)

キーワードHIV / AIDS / 潜伏感染細胞 / サイトカイン / 生薬 / 小紫胡湯 / カバアナタケ
研究概要

無症候性HIV感染者の体内において感染細胞の大部分はほとんどウイルスを産生しない静止状態にある。この潜伏感染細胞がサイトカイン、ウイルス・細菌感染など様々な刺激を受けて活性化し、活発なウイルス複製を開始するに従って徐々にエイズの病態が進行していくと考えられている。そこで、実際に感染者の体内においてそのような現象が起こっているかどうかを確かめるために、試験管内で感染者の末梢血単核球(PBMC)をサイトカイン(TNF-α、IL-6)により刺激し、それに伴うウイルス産生量の変化を調べた。その結果、1)ウイルス産生が認められない、2)少量のウイルスが産生されるが刺激の影響は受けない、3)刺激によりウイルス産生量が増加する、4)刺激の有無に関わらず多量のウイルスが産生される、の4群に分かれ、1)〜4)と進むにしたがって患者の免疫機能がより低下する傾向が認められた。この内の3)群に着目し、これらの細胞が刺激を受けても活性化せず、刺激に無反応な状態にできれば病態の進行を遅らせることが可能ではないかと考え、このような状態を再現する薬剤評価系を確立した。すなわち、健常人由来の未刺激PBMCに臨床分離HIV-1株を感染させることにより潜伏感染細胞を作製し、それらを試験薬剤存在下で種々のサイトカイン(TNF-α、IL-2,IL-6)により刺激し、産生されるウイルス量を測定した。その結果、生薬の一種である小柴胡湯及びカバアナタケはサイトカイン刺激による潜伏感染細胞の活性化を防ぎ、ウイルス産生を抑制する効果を持つ可能性が示唆された。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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