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1996 年度 実績報告書

コカインによる心筋障害におけるカルパインの関与

研究課題

研究課題/領域番号 08770318
研究機関京都府立医科大学

研究代表者

反町 吉秀  京都府立医科大学, 医学部, 講師 (80253144)

キーワードコカイン / カルパイン / 心筋障害
研究概要

ウィスター系ラット雄に、生理食塩水に溶かしたコカインを毎日20mg/kg体重、7日間連続して腹腔内投与した後、フェノバルビタール麻酔下に心臓を摘出し、生理食塩水にて軽く血液を洗い流した後、EGTAを含むトリス中性緩衝液に入れ、ポリトロンホモジナイザーで破砕。1,000g、100,000gで順次遠心分離し、膜分画と細胞質分画に分けた。対照群としては、生理食塩水を同様に亜急性投与した群を用いた。
次いで、コカイン亜急性投与によるカルパインの合成誘導の有無と程度をみる目的で、100,000gの上清画分について、DEAE-セルロースカラムを用いてm-カルパインを分離し、カルシウムイオンを添加によるアゾカゼインの分解産物であるペプチドを分光光度計を用いてみる方法で、m-カルパイン活性を測定した。その結果、m-カルパイン活性は、コカイン亜急性投与群で4.48±0.33(SD)U/mg protein、生理食塩水投与群で4.47±0.34(SD)U/mg proteinであり、両者間には差が認められなかった。したがって、コカイン亜急性投与による心筋におけるカルパインの合成誘導は、なされない可能性が強く示唆された。
今後は、細胞質分画及び膜分画について、それぞれ、ポリアクリルアミド電気泳動法・ウェスタンブロッティング法に従い、カルパイン抗体を用いて、カルパインの膜分画への転移の有無を調べ、フォドリン抗体を用いることで、フォドリンの分解の有無を検索し、プロテインキナーゼCアイソザイムに対する抗体を用いることで、プロテインキナーゼCの活性化および転移を検討し、総合的に、コカインによる心筋障害へのカルパインの関与について検討して行きたい。

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公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

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