新生児一過性糖尿病の患児の家系を4家系収集した。1家系は、我々が臨床報告を行った症例で、父母患児の3検体を収集した。2家系は、大阪府立母子保健総合医療センター新生児科の症例で、父母姉患児の4検体、父母患児の3検体である。1家系は、神奈川県立こども医療センター内分泌代謝科の症例で残念ながら患児のみで1検体である。解析対象検体は11検体となった。 Japanese Cancer Resourses Bank(JCRB)から供与された第6番染色体上に存在するRFLP markerを用いて解析を行った。既報告では、第6番染色体が2本とも父由来であるというisodisomyの報告であったが、今回の検討では、もちいたプローブ全域が父由来の患児は見られなかった。また、領域は広いもののpaternal disomyをと考えられる部位が6番染色体長腕に存在することが1患児において検出された。 今回用いたRFLP markerのheterogeneityが低いためにその他の患児でpaternal disomyを検出できない可能性がある。そのため、現在よりheterogeneityの高い(CA)n repeat(CEPHのprimer)を用いて解析を継続している。
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