モノクローナル抗c-Kit抗体(ACK2)投与と非投与のC57BL/6新生マウスの皮膚を用いて真皮のマスト細胞を観察した。実験はACK2投与を生後0、2、4、6、8日隔日投与、生後0、1、2日連日投与、生後0日、生後2日、生後4日、生後6日、生後8日にそれぞれ一回投与して生後10日に採取した皮膚と、ACK2を生後0日または生後0、1日連日投与して生後0、1、2、3、4、6、8、10日に採取した皮膚について検索した。トルイジンブルー染色標本を作成したマスト細胞を数えた。酵素抗体法を施行し真皮内c-Kit陽性細胞を数えた。電顕的にもマスト細胞を観察した。また、TUNEL法に準じたアポトーシス検索も行った。 C57BL/6新生マウスの真皮のマスト細胞数は生後0日が一番多く生後10日で最も少なくなっった。また、ACK2投与群とACK2非投与群とは有意な差がなかった。真皮内c-Kit陽性細胞数も同様の結果であった。また、HE染色、電顕観察でもマスト細胞にアポトーシスなどの異常はみられず、TUNEL法に準じたアポトーシス検索でも陽性所見はみられなかった。胎生マウスについては現在検討中である。
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