研究概要 |
実験動物はウサギを用い、ペントバルビタールにて麻酔下に実験を行った。 MRI装置はGE社製Signa Advantage 1.5Tを用い、Extremity coilを使用した。目的とする筋肉の位置決め後、T1緩和時間の計測にはInversion Recovery系列を、T2緩和時間の計測にはSpin Echo系列を用いた。Inversion Recovery系列ではT1時間を6種類、Spin Echo系列ではTE時間を6種類変化させて得られたdata pointsからNon linear regressionによってパラメーターの推定を行いT1,T2緩和時間を計算した。 slow twitch muscleとしては、soleusを、fast twitch muscleとしてはgastrocnemiusおよびextensor digitorum longusを選定した。 T2緩和時間に関してはslow twitch muscleの値の方が大きいとの結果が出ているが、実験数が十分でなく結論には至っていない。今後実験数を増やしより正確に評価していく予定である。 緩和時間の差の原因に関しては、slow twitch muscleでは筋小胞体構造が発達し細胞外液の割合が高いためとする意見(Polak.J.F.Investigative Radiology)があるが、この説が正しいとするT1,T2緩和時間ともにslow twitch muscleの値の方が大きくなると考えらえ、研究結果と矛盾し説明することはできない。原因に関しては、血流、筋小胞体構造、収縮関連蛋白アイソホーム等との関連について現在研究を進めている。
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