• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1996 年度 実績報告書

精神病様症状発現葉投与によるラット脳内NMDA型受容体m-RNAの変化について

研究課題

研究課題/領域番号 08770799
研究機関大阪医科大学

研究代表者

高畑 龍一  大阪医科大学, 医学部, 助手 (70247857)

キーワードNMDA receptor / rat brain / huloperidol / Sulpieride
研究概要

精神分裂病の原因については、以前よりドーパミン過剰説が提唱されているが、未だ不明である。一方、NMDA型受容体はグルタミン酸受容体の一つであり、精神疾患との関連が注目されている。ドーパミン系とグルタミン酸系には相互作用のあることが明らかにされつつあり、ドーパミン受容体刺激作用をもち、精神分裂病様症状を発現させる薬剤のNMDA型受容体に対する作用を調べる目的で実験を行うこととした。その前段階としてラットにおいてノーザンブロット法を用い、逆にドーパミン受容体阻害作用をもつ抗精神病薬である、ハロペリドールおよびスルピライドの急性および慢性投与を行い、NMDA型受容体のmRNAの変化について検討した。これらの抗精神病薬および対照として生理食塩水を投与したWistar系ラットの全脳を2時間後に取り出し、total-RNAを抽出。NMDARI(NR1)、NR2A、NR2B、NR2Cそれぞれの合成ヌクレオチドプローブを^<32>Pで標識、ノーザンブロット法により各サブユニットのm-RNAを検出し定量化した。その結果、ハロペリドール慢性投与によりNR2A,NR2Bのm-RNAの発現量が有意に増加した。また、スルピライド急性投与により、NR2A、NR2Bのm-RNAの発現量が有意に減少し、一方、慢性投与において、NR24Am-RNAの発現量が有意に増加した。今回の結果から、抗精神病薬はNMDA型受容体のうち主にNR2A、NR2Bに作用すること、また、急性および慢性投与により、その薬理作用は全く異なる可能性のあることが示唆された。以上の結果について、Neurochemical Research誌において報告した。現在、精神分裂病様症状を発現させる薬剤についての実験を行っており、脳内での詳細な変化を観察するためにIn situ hybridization法を用いて、これらの薬剤の脳内NMDA受容体に及ぼす影響について検討する。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 豊田裕敬: "Eeffct of antipsychotic drugs on the gene expression of NMDA receptor subunits in rats." Neurochemical Research. (in press).

URL: 

公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi