コリンリン酸(PC)は脳内脂質の主要物質であり、形質細胞の、特に外膜に主として存在する。PCに取り込まれるパラミチン酸(PAM)の代謝を測定することにより、構造的変化をとらえることができ、Gulucose代謝と比較することにより、様々な現象に対し、より深くアプローチし、理解することが可能である。 キンドリング現象は、痙攣のみならず、脳におけるneural plasticityに関して、より重要な情報を得ることができると期待できる。申請者はすでに脂肪酸及び2-DGを用いて。このキンドリングモデルでの代謝の変化をオートジオグラフを用いて研究してきた(accepted)。今回は、PAMに関してはその変化が脳内のどの組織に発生しているのか、すなわち神経細胞の細胞膜であるのか、或いはグリアその他の周囲組織内で主にその変化が起こっているのかを確認するために、得られた脳組織をin situにて現像し、その存在部位を同定する。 電極をRat左扁桃核に挿入し、電気刺激によりキンドリングを作成し、同時にSham-kindl ratとして、電極は埋め込むが、電気刺激を与えない群を別に作製している。最後の電気刺激5分後、24時間後及び2週間後に放射性PANを投与し、投与後20分及び45分後にratを殺し、脳を取り出して-80℃にて保存した。血漿中の脂肪酸のradioactivityを測定し、Glucoseは血糖値とplasma radio activityを測定する。Cryostatを用いて20μmの厚さに切断後、各々8乃至12週間或いは2週間感光させ、又一部の組織はスライドグラスに乗せ、HE染色を施した後、エマルジョンに浸し、そのまま6ヵ月以上感光させる予定である。以上の方法により、今後脂肪酸の取り込み率(k*)およびrCMRgluを算出し、またその変化をin situで確認する予定である。
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