1.本研究は、担癌状態のマウスを用いて骨格筋および腎臓での悪性腫瘍の増殖過程におけるグルタミンに対する影響を研究した。モデルとしてA/Jマウス神経芽腫C-1300を用いて作製した担癌状態のマウスを用いて実験を行った。 2.方法として、無処置のマウス及び腫瘍細胞を移植した移植後7日目、14日目、21日目のマウスを用い、それぞれの血中のアミノ酸濃度(グルタミン濃度)を調べた。さらに大腿四頭筋、腎臓のグルタミンシンセターゼ活性およびグルタミン濃度も測定した。また腫瘍を切除し腫瘍の重量を測定し、それぞれのデータを比較検討した。 3.結果は、まだ実験途中でありグルタミンシンセターゼ活性も不安定なためデータを検討中である。 4.本研究の意義としては神経芽腫の担癌状態でのグルタミン代謝を解明することにより、小児の難治性悪性固形腫瘍である神経芽腫の治療中における至適栄養環境を究明することにある。 5.今後はさらに神経芽腫の担癌状態のマウスモデルを用い、神経芽腫の生化学的特徴を研究していく方針である。
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