• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1996 年度 実績報告書

口腔悪性腫瘍における細胞周期制御、癌抑制遺伝子(p16/CDKN2)異常の検討

研究課題

研究課題/領域番号 08771845
研究機関千葉大学

研究代表者

横江 秀隆  千葉大学, 医学部・附属病院, 講師 (70261930)

キーワード口腔扁平上皮癌 / 細胞周期制御遺伝子 / p16 / CDKN2遺伝子
研究概要

(目的)p16に代表されるINK4蛋白は、サイクリンD/CdK4,6複合体を阻害することにより、真核細胞のG1/S期を制御すると考えられている。またp16遺伝子が多くの悪性腫瘍において異常を起こしているという報告から、この遺伝子は新たな癌抑制遺伝子として注目されるようになった。さらに、近年、p16と相同性をもつINK4ファミリーのp15,p18についても検索がなされている。本研究においては、これらの細胞周期制御遺伝子の異常の口腔扁平上皮癌発生との関連について検索を行った。
(対象.方法)当科にて手術、あるいは生検によって得られた48名の口腔扁平上皮癌患者の原発巣および、7例の口腔扁平上皮癌由来細胞株より得られたDNAを対象とした。p15,p16,p18遺伝子のそれぞれExon1,2についてPrimerを設定し、PCR-SSCP法にて変異の有無をスクリーニングし、SSCP-Positive症例に対しては、塩基配列決定法により点突然変異等の微少変異を検索した。
(結果)PCR-SSCP法にて、p15,p16遺伝子についてそれぞれ6例、p18遺伝子について4例に異常バンドを認めた。これらのうちp18遺伝子については塩基配列決定法の結果、2例がフレームシフト変異であった。
(考察)INK4ファミリーの悪性腫瘍における検索は、現在までに多くなされているが、p15,p18遺伝子の変異同定の報告は非常に少ない。しかし今回行った口腔扁平上皮癌について、p15,p16,p18のそれぞれに変異が認められた。以上により口腔扁平上皮癌発生には各遺伝子の異常が関与していることが示唆された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Katauhiro Uzawa,et al.: "Mutational state of p16/CDKN2 and VHL genes in squamous-cell carcinoma of the oral cavity" International Journal of Oncology. 7. 895-899 (1995)

  • [文献書誌] Katsuhiro Uzawa,et al.: "Mutational state of p16/CDKN2 genes in human oral squamous-cell carcinoma" Head and Neck Cancer. 22(1). 18-23 (1996)

URL: 

公開日: 1999-03-08   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi