研究概要 |
Lactosucroseはβ-Galactoside結合をもっているので、一般的にはβ-Galactosidaseによって分解される。そこで、β-Galactosidaseをもつ代表的な口腔レンサ球菌であるS. soburinus6715, S. oralis ATCC10557について、in vitroにおいて、Lactosucroseから酸を産生させた場合のLactosucroseの分解について調べた。Nitrophenyl-galactoseでβ-Galactosidase活性を測定すると両者ともにβ-Galactosidase活性は存在するが、S. soburinus6715はLactosucroseを分解せず、酸産生もしないことがわかった。S. oralis10557はLactosucroseから酸が産生され、その際Lactosucroseはその構成糖である二糖、単糖に分解されていることがわかった。更にその分解の過程を経時的に見てみると、Lactosucroseがすべて分解されてもその構成糖である二糖、単糖は残っていたのでLactosucroseが二糖、単糖に分解されるのが酸産生の律速段階にはならないことがわかった。すなわち、LactosucroseはS. oralis10557によってその構成糖である二糖、単糖に分解されてから、取り込みやすい順に酸産生の基質となることがわかった。
|